なんでよ。この間お名前つけたばっかりじゃんかぁ……。
こんにちは、音音です。
この間お迎えした、ガリガリイモリのぽっちが虹の橋を渡りました。
死因は……やっぱり元気になれなかったのか、と思いきや「脱走」です。
我が家のイモリで脱走したのは4匹目。行方不明も含め、脱走して死んでしまったのは3匹目。もうどうしたらいいんだ。
「また脱走か」と思われた方もいらっしゃるでしょう。この間、音音がカメのまるちゃんを脱走させてしまった事件は、記事にも書きましたが完全に私の危機管理の甘さが原因です。
それをイモリの脱走と一緒には到底できません。前からの経験がありますから、飼い主である彼氏も当時できる限りの対策をしていたはずなのですが……。
人工餌を食べないばかりに、近所の魚園でガリッガリに痩せていたところを、売り物にならないからと彼氏が0円で譲ってもらってきた、アカハライモリのはっちとぽっち。ぽっちは「痩せっぽっち」の「ぽっち」です。
お迎えしてから2週間ほど、飼い主である彼氏が顔を見せれば、必ず挨拶に来てくれるくらい慣れてきたところでした。
togimarufriends.hatenablog.com
アカムシをバクバク食べ、元気になってはいたものの、なかなか太らないぽっち。一方のはっちは随分ふくよかになってきていたのですが……。なーんでかなー。
わが家の長老イモリ、ねぼちゃんくらいデカくて太ければ脱走ルートも限られてくるのでしょうが、細くて小さいのでどこからか出られてしまったようです。
イモリ飼いさんたちの間で、イモリの死因堂々の第一位は脱走と言われています。我が家では、最初に飼っていたイモリのきまちゃんが脱走した時から、脱走対策の試行錯誤を繰り返してきました。
今、ねぼちゃんとひどらちゃんが暮らす水槽はこんな感じ。水槽サイズピッタリの金網フタを被せています。縁の部分は、濾過装置のコードを出す部分だけ側面を切り取ってあり、それ以外は完全に塞いでいます。
今のところ、これがひとつ脱走防止の最適解。
しかし、問題は「この金網ブタが全然売ってない」ことと「金網ブタのサイズ展開が限られていて、規格通りの水槽でないと合わせられない」ことなのです。
さらに、少しでも濾過装置のコードを出す穴が大きいと、そこから逃げ出されてしまいます。
はっちぽっち水槽は、急遽死にそうな子を連れて帰ってきたという状況だったので、余っていた規格外の40cm水槽に、金網ブタがセットできる環境になるまではということで、付属のプラ蓋を使っていました。
もちろん、脱走ができそうな隙間にはスポンジを詰めて塞ぎ、その上から発泡スチロール板を乗せていました。これは、塞がれてた穴を脱走後に全部開放したあと。ある程度間に合わせではあっても厳重に対策していたつもりだったのですが、全部塞ぐと酸素が入らなくて息できなくなるので、ほそーーーーい隙間は残したままでした。
まさか、そこから脱走したのだろうか。だとしたら、けっこうお手上げなんだけど……。
昼すぎに彼氏が確認した時は水槽の中にいて、夜9時ごろに帰ってきたらいなかったぽっち。
探したところ、キッチンの隅に転がっていました。ということは、水槽を置いてるのがリビングの端だから、そこからリビングを突っ切り、玄関を突っ切り、キッチンを突っ切って、実質家の端から端まで移動したことになります。小指くらいのイモリが。
おそらく、ぽっちが水から上がっていた時間は最大でも7時間ほど。12時間ほど脱走していたきまちゃんは、慌てて水につけて30分ほどで蘇生しました。片足なし、傷とカビだらけで7時間ほど脱走していたひどらは、弱るどころか体が乾いてカビがなくなり、怪我の功名で急速に回復したくらい。
じゃあ、ぽっちだって蘇生する希望はかなりあるのでは!?
…‥と思って2時間ほどビタミン水につけたけど、やっぱりダメだった。なんでだ。
干からびたぽっちを見ると、体のいろんな骨がガビガビに歪みまくっているのであります。
なかなか太らなかったのもそうだけど、やっぱり弱りすぎてたんだなあ。じゃあなんで脱走する元気はあるのよぉ……。
ご遺体を水槽の中に置いておいたら、ラムズホーンが早速片足をかじって食べてくれた。分解者に分解されて他の生物へ還っていく、水槽の中でも関係なく存在する大自然の摂理。
さあ、今回我々はどうやって弔おうか。
きまちゃんやかめまるのように、ペット火葬業者さんに焼いてもらうか。おでんちゃんやハカセちゃんのように、植木鉢と弔い草を買ってきて埋めて、草葉の陰にいてもらうか。
すると、行きつけのペットショップでこんなものを発見。
神戸大学のゼミ生が開発してくれたらしい。ありがとう、優しい学生さんたち。
世の中、ペットの多様化は目覚ましい。メダカ一匹を心のパートナーにする人も、カブトムシを家族として愛する人もいるのであります。
人間側の自己満足なのは百も承知だけれど、少しでもちゃんとお別れしたい、家族なんだもの。お値段1300円、子供でもお小遣い貯めて買える価格なのか嬉しい。
袋はタピオカと同じ成分でできていて、土に埋めると分解されてなくなります。すげー。
我が家は引っ越す予定があるので、庭に埋めないで火葬ということで燃えるゴミに出し、写真を飾ってお仏壇を作り、いつでも手を合わせられるようにしようか。ご遺体がどこかに残らない方法で葬送したところで、ぽっちのこと忘れたりしないもの。
と、いうふうに考えもしたのですが。
やはり、彼氏は今回も特別な鉢を作って、植木鉢葬することにしたようです。今回は撤回したけど、弔い袋を使って送るというのもまた良い選択肢だったと思います。さまざまな選択肢を増やしてくれる、世の中の心優しい人たちに感謝、感謝。ま、もちろん自前の家を手に入れたら、庭に直接埋めるけどね。
今回弔い用の植木鉢に墓守として植るのは、シソ科のアジュガ。這うように伸びるので、やがて鉢の上を覆ってきれいに縁から垂れ下がることでしょう。かわいい花が人気の植物です。
鉢の中身を準備し、土を配合するのは音音の仕事。まかしとけ。赤玉6:腐葉土3:川砂(のかわりに山野草の土)1を混ぜます。
ご出棺しました。
うむ。アジュガちゃんよ、ぽっちを頼むよ。
植木鉢葬ゾーンに並びました。ぽっちのお腹の模様をイメージした柄がかわいい。ぱっと見でアカハラだなってなる。
左から、フナのハカセちゃん、カタツムリのおでんちゃん、イモリのぽっちのお墓です。
で、
です。飼い主である彼氏は、落ち込むのもほどほどに、どうやら脱走を防止する最適解を探したい欲が燃え上がっているみたい。あんなガリガリ個体だからこそ助けたかったのに、と。今生きてるものの飼育に生かす。
彼らが脱走する理由は、必ずしもお腹が空いていたり、環境が気に入らなかったりするからではないのです。小さな子供が一瞬目を離すといなくなるように、出られるところがあれば出ていってしまうのが生き物なのです。
カメの脱走と違って、イモリは体が湿ってなければ皮膚呼吸できずに窒息しますから、彼らの冒険は直接命に関わります。数時間で水場に帰れなければすなわち死。それなのに、イモリは想像を絶するほど脱走がうまいのはなぜなんだ。
命を賭けた試行錯誤だけど、絶対に見つけたい、脱走できない水槽の最適解。金網ブタ以外にも確実な対策はないものか。(水槽の中にいても、長い間陸地にいすぎて干からびた例もあるようなので、イモリを確実に長生きさせるのはそもそも難しいのかもしれませんが……。)
ところで、1匹残されたはっち。脱走を許した水槽で飼っておくのはあまりに心配なので、
ねぼ・ひどら水槽にしばらくお邪魔してもらうことにしました。今までは、できるだけ良い水質を維持するため、また餌やり時のケンカを防ぐため、同居は2匹までにしてたんですけどね。そうも言ってられない。
3匹でちょっと狭いかもしれないけど、頼むよ兄貴たち。仲良くしてもらえるかな?
あ、ねぼと出会った。
マア!!!チッチャイ!!カワイイネ!?!?ドコカラキタノ!?!?
ヘイヘイ!!カワイコチャン!!!チュッチュッ💕ワタシトケッコンシナイ??💕
振られた。
そりゃいきなりあんなに求愛したらダメですよ。
な〜んだオメー振られたのかよ、オレが手本見せてやるよ、って感じで出てきたひどら。
え……ウソ……求愛ヘタクソすぎ……
それはもうぶつかってるだけなんよ……
ねぼ「アタシモ!!!アタシモイレテェ!!」
隙を見て二匹のアタックから逃げてくるはっち。
、
ねぼ「チビチャンカワイイ!!カワイイネ!!」
ひどら「イイニオイガスル!!!ケッコンシヨ!!!」
盛り上がりすぎてわけわかんなくなり、二匹でチュッチュッし始める。
その間に、この水槽での息継ぎ方法を一生懸命履修しているはっち。えらい。
とりあえず、兄貴たちには早速かわいがってもらったようです。
翌日……
おはようねぼちゃん。どうやら、お気に入りの隠れ家をはっちに占領され、やむなく追い出されてきたらしい。隠れ家に自分より小さいイモリがいても、攻撃したり叩き出したりしないで、素直に明け渡すあたりが心やさしいねぼちゃん。ついでに、ひどらも一緒に追い出されてた。
小さきものはみなうつくし。弱い者を気遣い、小さい者をいつくしむのが我が家の長老イモリたちなのである。
はっちは一丁前に太くなってきた。
ねぼもひどらもうちに来た時は、ぽっちと同じくらいガリッガリだったり、ケガだらけだったりしたんだよね。みんな運良く助けられたイモリたち。脱走させてしまったけれど、ぽっちだってそれまでの2週間ほど、幸せそうだったと音音は思う。お店にいたら早いとこ餓死する運命だったでしょうしね。
ぽっち。おまえの死は脱走防止策を編み出すのに必ず繋げようじゃないか。
R.I.P. ぽっち
今回はここまでにします。
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それでは、次回もぜひよろしくお願いします。