こんにちは、音音です。
さて先月、複雑な経緯で我が家に引き取られたミシシッピアカミミガメのうじきち。
あれから毎日、日向ぼっこして、散歩して、たまに温浴して、美味しいもの(ばっかりあげてるはずなのに自分の食べたいものだけ)食べて生活しています。
すっかり慣れて、人目を気にせず陸地で干してる姿も見られるようになりました。
数年前と比べれば別亀くらいに人懐こくなりましたね。パパが大好きで、最近はパパの手を見るとチュッチュ💕スキスキスキ💕ラブラブLOVE💕とするようになってきた。ねえねえ、ママは?
しかし先週、彼氏がうじちゃんの甲羅を見て言いました。
「うじちゃんの甲羅の白くなってるとこ、老化だと思ってたけどよく見たらポツポツ穴が開いてる」
た………たし……かに? きれいな甲羅の、一般的なアカミミに比べ、うじちゃんは甲羅の縁や甲板のさかいめが白くガビガビになっています。歳をとると、甲羅がこう白くガビガビになることはあるらしいのですが……
この、白い部分が少しえぐれたように凹んでいます。オレンジの皮についた傷みたいなイメージ。これをよく見ると、針の先で突いたようなぷつぷつ極小の穴がところどころ見えます。
大きくなっている最中のカメさんでよく聞くのが、甲羅が急にサイズアップしたがゆえに、カルシウム不足で隙間ができる現象。これは、カットルボーンでカルシウムを摂ってもらえば解決します。だから、我が家では1週間おきくらいにカットルボーンをあげています。
日光浴はしょっちゅうしてるし、ビタミン剤も食餌にまぶしてあげているので、多分ビタミン不足はないはず。毎日全換水してるし、こないだクソデカ濾過装置を新調したから、水も清潔なはず。
本人、お肌はきれいになってきたところなんだけど……マジでなんだろうこれ?
と思い、彼氏が調べてみたところによると……「シェルロット」という甲羅の感染症の初期症状に似ているとのこと。シェルロットというのは、甲羅に細菌感染が起こって潰瘍ができ、ひどい時は甲羅を全部剥がさないと治らない病気らしい。
当然、そうなると治療にはめちゃくちゃ苦痛が伴うわけで……ヒィ……どうにかならないんですか!?
でもなんと!!! 細菌感染だから、人間用の抗生剤軟膏「テラマイシン」が効くらしいのだ。まるちゃんが、穴掘り遊びしすぎて首が擦りむけた時もお世話になりました。その時は、2〜3回塗ってあげたらきれいに治ったっけ。
人間に使う時は、ちょっとした傷や開けたてピアスの穴に塗るんですね。ようはちょっとした傷薬。カメのケガにはオロナイン…‥という話も聞くので、それ系の薬は民間療法として、カメにも使われることがあるようだ。
とりあえず、行きつけの動物病院を予約して……それまでは、まだ初期症状ですし、テラマイシン塗って経過観察しましょうか。
甲羅の白いところ全体に、テラマイシンを塗り込み……塗ってるとこ見えない……
日光浴をさせながら陸地で30分〜1時間ほど乾燥させます。この時はもう夜だったので、UVBライトとバスキングライトを、ちょっと我慢してもらってガンガンに当てました。スタジオの照明スタッフみたいになってる音音。
この後、完全に塗った薬が乾いたら、ぬるま湯シャワーで甲羅をこすり、薬を落とします。薬がついたまま水に戻すと、水に薬が溶けて口から飲んじゃうんですよね。これで、一回の投薬ルーティンは終了です。
1日目にして、投薬係の彼氏は「こんなにイヤがることするんだからもう俺はうじちゃんに嫌われた」と言って拗ね散らかしています。そんなことないって。
これを、1日1回数日間続けてみます。すると……
なんということでしょう! 見てわかるくらい良くなってきました。だんだんきれいになってきた甲羅を見ながら、「もしかしたら病院行く必要ないのでは??」とも思いましたが……まあまあ。彼には健康診断も必要ですから、予定通りお病院へレッツゴー!
まるちゃんが以前健康診断でお世話になった↓
togimarufriends.hatenablog.com
上桂動物病院さんに、今回もお世話になりますよ。うじちゃんお出かけ用のバッグ(音音が昔実家のばあさんにもらったド派手な花柄バッグ)に入って、朝イチ診察へ出発だ。
急に寒くなってきたので、バッグの底にタオルで包んだカイロを敷き、その上にうじちゃん用毛布を敷き詰めていくよ。
(まだわけもわからず嬉しそうにしている)
毎回、予約すると電話口で「ウンチ出たら取ってきてください」って言われるのに、こんな時に限って絶対ウンチしないんだよね!!
さて、お病院報告。
京都市内で、爬虫類を診てくれるということで他院から紹介されて行った上桂動物病院。問診票もカメ向けのがちゃんと用意されていて、ものすごく丁寧にヒアリングしてくれます。
今回は、前回と違って「甲羅の調子が悪く、シェルロットっぽいので、健康診断も兼ねて見てほしい」という要件で受診しました。
今回担当してくださった先生は、どうやらお家でもたくさんカメを飼っていらっしゃるらしく、そもそも飼育者として経験豊富なようでした。
前回、まるちゃんの健康診断してくださった先生ももちろん詳しく、とても頼りになったのですが、今回の先生は失礼ながら「こんな大当たりってあるんだ……」くらい良かった。
「デカいカメだから、毎日水換えて、バカでかいフィルター入れて……」と飼育環境を説明していると、わかりみ深めの笑いを返してくれる先生。まるちゃんと違って、うじちゃんは生育歴が複雑だから、まじで良かったのかも……
今回の相談ポイントは
①甲羅の調子が悪いからどうしたらいいか
②飼育環境の悪い状態から引き取ってきたが、環境の変化もあわせて健康状態への影響はどうか
③かなり偏食で、よく食べるのはエビのみ。食欲が落ち気味で、ウンチも最近あまり見ていない(細かいクズみたいなのが浮いてることはあるので、自分で食べちゃったのかも)。手やエサに求愛するので、発情期による食欲減退なのだろうか、カルシウムとビタミンはエビと一緒に与えているがそれでいいのか
というわけで先生の回答。
①シェルロットのひどい症例のように、湿ってぐずぐずになっているわけではない。しかしテラマイシン軟膏に反応するということは、何らかの細菌感染だということ。
病床がぐずぐずになっていたら、水に浸かる時間を一日あたりで制限しなければならないが、甲羅はカサカサなのでそういう必要もない。抗生剤を出すので、今まで通り投薬する。
②環境が変わったから病気になったというわけではないと思う。環境が悪い状態で発症したら生きていけないような病気が、環境が良くなったら発症するということはあり得る。
カメは環境が悪くても頑張れちゃうので、環境が変わったストレスを感じていると言うよりは、今まで頑張っていた分が環境が良くなったことで出てしまった、という方が近いかも。
③低床を敷いている場合、ウンチが出ていないとなると低床の石を食べてお腹に詰まってる、というのを疑うが、低床を敷いていなくて、ものを食べているなら詰まっているわけではない。(レントゲン撮って確かめてもいいけど…と言われたが今回は撮らなかった)
飼い主さんの手やエサに求愛するなら、それも食欲減退に影響している可能性はある。対策をするなら、手袋をして手を別のものと認識してもらうか……。
(体型から見ると)お肉はあんまりついてないけれど、ガリガリの体というわけでもない。とりあえず今は現状の食事であまり問題はないが、いずれペレット(人工餌)に餌付かせないと、歳をとってから問題が出てくる。
だいたい以上の通り。
②の回答から、飼育環境にはお墨付きをもらったと思っていいかな? 彼氏が「エビをあげる時は茹でてチアミノーゼ潰して、ビタミン剤ベタベタにつけて……」と説明したところ「おまえ贅沢だなあ〜〜笑」と言われました。いえす、甘やかしてます。
先生が手に持ってぐるぐる観察している間、手足バタバタ大暴れ、先生の手がうじちゃんの爪に引っ掻かれて赤くなってて、マジで申し訳なかった。にもかかわらず、「おまえ噛まないねえ」と褒められた。エヘヘヘ……え、私は噛まれるんですけど?? うじちゃん????
でも、「爪長いね」とは言われたので、そのまま爪切りしてもらえばよかったな。
そして今回、気になるお値段は……4000円ちょい。薬代入れてこれ。前回、健康診断に来た時は11,000円くらいだったのに。どうやら、その時はエコー撮ったのが高かったらしい。
お薬もらったよ。
エキゾチックアニマルに強い動物病院だからか、行くと待合室でいろんな動物を見ます。今回はおっきな鳥さんがいました。
待合室で隣になったワンちゃん連れのおばさまに「カメちゃんですか?」「うちにもいるんですよ〜家の前の道路歩いてて〜」と話が弾んだりしましたっけね。おばさまが連れてるワンちゃん、緊張してベロしまい忘れてた。かわいかった。診察がんばれよ。
もらった薬がこれ。ゲ○ベンクリーム。きたねえ名前の薬ですが、抗生剤なんですねえ。
これを、テラマイシン塗ったのと同じ要領で、一日1〜2回塗ってくださいとのこと。なくなった時は、診察に来る余裕がなければお薬だけ取りに来るのでも構いません、と。神かよ。神だね。上桂にかみって入ってるからね。
おワンとかおニャンの動物病院に慣れてる方からしたら普通なのかもしれないが、爬虫類にこんな対応してもらえるんだ……
というわけで、帰りの道中さっそくお薬を塗りましょうね。
結構硬めの軟膏だった。このまま、バッグの中で乾かしながら帰ります。
おかえりうじちゃん。家に入る前、ついでのように日光浴させられる。ご覧ください、この信じられないくらい不満そうな顔。
その上シャワーで洗われる。さぞストレスフルだろう。彼氏がまた「もううじちゃんに嫌われた」と拗ねている。許しておくれよ、今日のごはんは甘エビにするから。
この日は、この後も機嫌以外特に問題ないうじちゃんでした。甲羅の経過はまた別記事にて報告しようと思います。
余談
ご覧ください。うじちゃん初お病院のご褒美だった甘エビをお裾分けしてもらい、翌朝ブリブリに太ったまるとこげです。
2匹とも、前日に比べて2gくらい増えました。食べ過ぎだろ。当のうじきちは……なんと、甘エビ5匹を完食。食欲が落ち気味だったんじゃなかったのか。ペレットに食いつかせるなんて、今んとこ夢のまた夢ですよ先生……。
今回はここまでにします。
よろしければ、下のバナーをどれかポチッとしてください。
それでは、次回もぜひよろしくお願いします。