こんにちは、音音です。
さて、夏も盛りを過ぎると収穫物が増えるので、庭の収穫物を使った料理も増えるのであります。
前回は、料理好きでなければ耐えられない感じの美味けりゃ手間がかかるジェノベーゼパスタを作りましたが、今回も同じノリで、時短お手軽にニーズのあるご時世を逆行していくゥ!!!
結婚式場のキッチンでフランス料理のなんちゃって修行をしたことのある彼氏が、とにかく手間のかかる本格的な「残り物の」ビーフシチューを作ります!! 材料になる草は庭のその辺から調達しながら作るよ!!
手間がかかれば美味いに決まってんだろ!!
材料
★牛モモ肉
★タマネギ
★にんじん
★レモン
★レーズン
★にんにく
★乾燥ハーブ(今回はオレガノ)
★好きなフレッシュハーブ(今回はオレガノ、バジル、ローズマリー)
★トマトピューレ
★赤ワイン
★砂糖
★塩
★小麦粉
★チキンコンソメ
★リンゴ酢
★ココアパウダー
★オリーブオイル
★黒コショウ(ホール)
あらゆるものを食べたいだけ用意します。
これが余る家庭って何? おフランスの人はみんな貴族なんか?
ではまず肉!! 肉に乾燥ハーブをまぶして擦り込んでおきます。
フライパンにオリーブオイルを引いて温め、
表面に色がつく程度焼きます。
焼けてきました。
焼けました!!
食べやすいサイズにぶつ切りにして
完成〜〜〜〜〜〜🎉🎉🎉 めっちゃいい感じのレアに仕上がってますねえ!! やはり肉、肉は全ての元気を司っている!! この光景が嫌いな人類はそういない、見事なゴロゴロステーキです🥩 お味は
さて、ここからビーフシチューを作ります。材料はこんな感じ。二人で数食分、デカ鍋いっぱい作るのでこんな量ですが、どれも作りたい量に合わせて調整しましょう。ローズマリーはこんなに使いません。1本分くらいかな。
で、まだ実は材料調達が済んでいません。今から庭の草を刈りに行きます!! 出動!!!
スーパーブルームーンの深夜2時です。名月の出ている丑三つ時に収穫したハーブには、一年の中でもっとも高い霊力がべつに宿ってません。
ではまずオレガ……ノ……
こないだアホほど収穫したばっかりだよね……? また雑草と見分けがつかんほど茂ってる、もはや生垣。どのみちこのままだと、蒸れてオレガノの調子が悪くなるので、とにかく切って切って切りまくります。土が見えるまで切ります。
今回の収穫です。
バジルも切りました。左からトスカーナバジル、スイートバジル、レモンバジル。
あとは全部オレガノ。これを全部入れると、オレガノのステーキ(シチュー風ソースがけ)になってしまうので、一掴み分くらい入れてあとは干して、乾燥ハーブにでも茶にでもします。
ラテンの貧乏人たちの家には、きっと雑草みたいにこういうのが生えていて、同じように庭から適当に摘んでくるんだろうか?
しっかり洗って、葉っぱを取っておきます。
お次に、玉ねぎを細く切ってこのまま炒めます。飴色になるまで炒めます。
小麦粉と、乾燥ハーブを写真くらいの量適当に混ぜ、
玉ねぎを炒めながら絡めます。
炒め上がったら、鍋に入れます。実は最初に作ったぶつ切りステーキもこの中に入っていますので、この上からどんどん材料を入れて煮ていく感じです。まんまと最初にステーキを食べてしまった愚かな人類は、もう一回ステーキからやり直しましょう。
して、小麦粉をまぶしながら炒めたので、フライパンに粉がこびりついてしまいました。そこへ赤ワインを、
丸々一本入れます。このまま、ワインが半量に減るまで煮立たせます。
煮えるまで他の食材を用意するよ。ニンジンを好きな大きさに切って
入れます。
レモンは皮をむいて、皮の方を使います。
レモンには往々にして艶出しのワックスが塗ってありますので、よく洗って落としてね。
細く切って、
入れます。
ニンニクは今回、でかいのひとかけ。半分に切って芽を取った後、
包丁の側面で軽く潰し、
入れます。
レーズンもひとつかみ。
さっきの葉っぱどもを全部。ローズマリーは枝ごとぶっ込め。
さて、赤ワインがいよいよ半分くらいになってきました。
こいつも入れて、ここで鍋に火をつけます。
まだフライパンの底には小麦粉がこびりついていますね。最初赤ワインを入れたのと同じくらいの量の水を入れて、こびりついた残骸をこそげ落とします。
その水をそのままイン!!
トマトピューレ1瓶!! ここは多くても少なくてもお好みで。
別の鍋に、砂糖大さじ2くらい、リンゴ酢は砂糖がヒタヒタになるくらい入れて混ぜます。
火にかけて、カラメルを作るよ。
並んでぐつぐつ。火は強め。
デカ鍋の方は、もう完全にビーフシチューの見た目です。チキンコンソメをひとつまみ入れて、味を調整します。これがフランス本場本物では多分、野菜屑を煮詰め続けたブイヨンなんだと思いますが……
カラメルは完全に苦くなるまで煮詰めます。
できたら入れます。
ホールの黒コショウ、鍋底で軽く潰します。これはたくさんあればあるだけ美味いとのこと。
少量の水に、ティースプーン1杯量のココアパウダーを溶きます。
ダマになったところは、スプーンで軽く潰しておきましょう。ビーフシチューの隠し味としてココアパウダーというのは有名ですが、かなり苦いので入れるとかなり味が変わります。だから、少量を、完成前に少し、ってイメージです。あくまで味の調整です。
ココアパウダー水を入れて、
コショウも入れて、
混ぜます。うん、完全に見たことある見た目だ。
最後に塩をひとつまみ。
混ぜてる間に、枝ごとぶち込んでたローズマリーが見つかった場合は、取っておきます。食いながらよけるんでもいいと思うけど。
味見だ味見!! ウム!!! めっちゃレモン香る!! レモンバジルも入ってるからかな!!
完成〜〜〜💕💕💕💕 今回の付け合わせはペペロンチーノです!
なんかねえ!! めっちゃうめえんですよ!! 肉食って野菜飲んでる感じだねえ!! コクがあるよコクがョォ……
んで、シェフの解説によると、こうやって具をゴロゴロサイズにして全部混ぜるのは庶民の家庭料理風らしい。
おフランス貴族は、肉を切らずにステーキの形のまま、上にシチューをソースとしてかけて食うらしい。つまり、マジもんの高級シチューは、シチューというよりソースなのである。高級フランス料理食いに行ったらそんなんが出てくんのかね。食ったことないでわからん。
ともあれ、いやはやあちらさんの家庭料理てのはええもん食べとるんどすなぁ……と思いますやん? しかし、考えてみりゃ日本の漁師さんが船の上で魚捌いて食べるみたいに、フランスの農家さんたちだって、売らない肉を自分とこで食べる時に、適当に他の食材突っ込んでこうやって食べるんだろうな。我々は、本場での「余り物」をわざわざ買ってくるからこうなるんだ。
今回使ったハーブはきっとあちらではどこでも育ってるだろうし、ブイヨンの類は火を切らさないために、家でずっと煮てるようなもんだという。地中海といえばレモンだし、ワインだし、案外今回使ったものは、フランス農家さんらには手に入りやすい、身近な食材ばかりなのであろう。どうやら案の定、肉は硬くてよそに出せないスネ肉とかなんとか、スジの多い肉でやるんだってよ。
日本の都市に住む庶民の暮らし方とは全然違う。おフランスは、やはり貴族も庶民もおフランスなのである!!
今回はここまでにします。
よろしければ、下のバナーをぜひポチッとしてください。
それでは、次回もぜひよろしくお願いします。