こんにちは、音音です。
えっくすではめちゃめちゃ騒いでいましたが(お恥ずかしい)、トウブドロガメのざぶまるが先週木曜に脱走しました。
結論から言いますと、3日後の日曜日、無事見つかりました。今回は事例の記録として、また反省として、脱走から発見までの経緯を詳しく書いていこうと思います。
★脱走時の状況
はい。我が家のカメたち毎日のルーティンは、昼の水換えから始まります。その間、水槽の外でカメたちにどうやって待っててもらうかは日によるのですが、この日は外で日光浴してもらうことに。
とは言っても一応、カラスはよく出るし、すぐ脱走するし、完全に外でほったらかしというわけにはいかないね。ということで、
玄関ドアの足元に、こんな感じで日光浴用の桶を設置。外側にまるちゃん、内側にこげちゃんを入れて、床部分にはタオルを敷いてました。
しばらく、この周りで音音は植物に水やったり手入れしたりしてました。彼氏も他の生き物たちの水換えをしながら、庭と家の中を出入りしてました。
で、そろそろカメたちの水換え始めるか……と思い、私も彼氏も家の中に引っ込んだのです。まあ桶は高さがありますし、脱走したら音でわかるだろうと思って。ここまで家の中すぐなら、鳥や獣もさすがに来ないだろうと思って……。今考えると迂闊にもほどがある。
水換え作業で玄関の前を通るたびに桶の中を遠目でチェックしつつ、二人で引っ込んでから5分くらいのことでした。
まるがいない。敷いてたタオルの下に潜ってるのかと思いきや、そこにはいない。音もなく脱走されたようだ。
カメたちにはよく庭を歩かせているので、まあその辺にいるだろう。と思っていたのですが……。
★捜索1日目
まさか、最初は「捜索する」ことになるなんて思ってませんでしたよね。
まるには庭遊びの時のお気に入りスポットがあり、穴を掘って隠れる場所や、水浴びをするところはほぼ決まっています。水遊びするならビオトープか、食虫植物の鉢の下。穴を掘るなら植木鉢ゾーンの下。脱走したのが分かったので、とりあえずそこを探しました。
いません。
あれ? ヤバくね? となり、慌てて真剣に探し始めます。我が家は、お隣と庭が繋がっています。そっちに行っちゃったか? とりあえず縁台の下、資材置き場の下など、自分とこの敷地を探します。それでもまだいません。
いよいよ行方不明になりました。隣の庭には入らないように気を付けているのですが、入ってたらかなり面倒なことになるぞ。なぜなら、お隣に住んでるのはかなり高齢のお婆さんで、歳だから庭の手入れがほぼできないのだそうです。つまりヤバいくらい草ぼうぼうで、探すに探せないような場所なのです。
とりあえず、
我が家の敷地はこんな感じ。太い黒枠が我が家と直接繋がっている範囲。本当にラッキーなのですが、我が家は周りを完全に他のお家に囲まれており、唯一出入りできる門は隣の婆さんちと共有という珍立地です。だから、うっかり道路に出て車に轢かれるなんてことは、ほぼないと言ってもいいでしょう。
そうなるとほぼ100パー隣かうちの敷地内にいるはずなんです。ありとあらゆる物をどかして調べましたが、どこにもおらず。探すこと2時間ほど、すごく嫌ですが音音は仕事に向かいます。
彼氏はこの日、家で仕事をする日でした。音音が仕事に行っている間、彼氏は自分の仕事を返上してずっと探してくれていたようです。
んで、探してる途中で隣の婆さんと、婆さんの娘さんに遭遇したらしい。娘さんは爬虫類好きらしく、彼氏が事情を説明したところ、快く一緒に探してくれたそうな。
「もうこの庭なんか誰も世話せえへんし、植わってる花とか全部抜いて探してもいいですから!」って言われたらしい。頭が上がりません。さすがに、全部抜くのは植物が可哀想なのでやらないが。
音音が帰ったら、家の庭と婆さんちの庭に生えてた雑草や枯れ木の類が、全部きれいにぶっこ抜かれてゴミ袋にまとまっていました。抜いたのは彼氏だが、袋に詰めるのは隣の婆さんが一緒にやってくれたそう。探す作業の方は、娘さんが18時ごろまでも付き合ってくれたらしい。
「カメきち〜! 出ておいで〜!」と勝手に謎の名前をつけて探されるまるちゃん。彼氏が「こんな感じのカメなんですけど」と言ってこげちゃんを見せたところ、「かわいい〜〜〜!! こんな綺麗なカメならすぐ見つかりますよ! 目立つもん!」と励ましをいただいたそうな。やさしい。やさしいよ。
音音は帰宅してから結果だけ見るような感じになっちゃいましたが結局、隣の庭からも見つからなかった。
帰宅してからも探します。彼氏が、隣の娘さんが探してくれてる間に、夜の捜索作業に向けて急遽ヘッドライトと懐中電灯を買いに行き、自衛隊でも使われてるすごい光量の懐中電灯を買ってきたらしい。そいつを装備して、夜の捜索です。
と言っても、この時もうすでに、何回も見たところをもう一度くまなく探す……くらいの状態になっていました。まるは掘って隠れるのが好きなので、音音はとりあえず、まるが掘りそうなゾーンを隙間なく10cmくらいの深さまで掘る作業。玄関前の植木鉢スペースが、1時間半でフッカフカになりました。執念。
まるはビオトープに潜るのも好きなのだけれど、夜中の水温は15℃程度しかありません。潜っていたら寒さで動けずに息継ぎできなくなってるかもしれないので、ビオトープの底も全部ひっくり返して掘りました。中に住んでるメダカやエビたち、ごめんな。
あと心配なのは、獣や鳥に連れ去られた可能性。私はめっちゃ心配したのですが、彼氏は「争った跡がない。鳥や動物のせいならもっと散らかってるはずだし、こげが平然としてるのはおかしい」から考えられない、と。隣の婆さんも、「最近カラスもイタチもネコも敷地内では見てない」とのこと。ほんとかな。
結果、この日の作業で見つけることはできませんでした。
彼氏はぶっ続けで12時間捜索していたらしい。申し訳ない。
★捜索2日目
ラッキーなことに、前日から11月にしては異常な夏日が続いています。暖かくなったら、まるも動き出すかもしれません。
という希望をかけて、しっかり寝てしっかり食べて、気温が上がってきてから捜索作業を再開しました。明るいうちは掘る作業ではなく、とにかく広い範囲を目視で探します。
本日も、隣の婆さんに遭遇。曰く、「おたくの奥に、隣のカフェと繋がってるところがあるでしょ。そこから向こう行ってしまったかも」。え!? ウソまじか。そんな隙間あったっけ? 隣のカフェと接してる境界、めっちゃガチガチのコンクリート塀だけど……
まあいいや。婆さんがそう言うならそうかもしれない。どのみち近所の人には、遅かれ早かれ触れ回る必要がありそうだったので、この際にこげを連れて、町内のご意見番である隣のカフェへ。
今日も見本役に連れて行かれる、無関係のおこげ。かわいいね。
カフェに入って「カメがいなくなったんですけど…」って言おうと思ったら、店主のおばちゃん我々を見るなり「カメ見つかった!?」
もう知れ渡ってるよ! コミュニティの力がすごい。よく見ると隣の婆さんが、我々に先回りしてカフェの奥でご飯食べてた。そういうことか。やっぱり頭が上がらん。
おこげを見せて事情を説明したところ、「うちの方に来れる隙間なんてないよ。見てもらったらわかるけど……」。やっぱりないですよね!? とりあえず、見かけたら教えてもらうように頼んで、朝ごはん食べさせてもらって帰宅。
その後2時間ほど作業して、音音は死にそうな気持ちで出勤。実はこの日、彼氏は夜行バスに乗って、東北へ2泊3日の大事な出張に行く予定。彼氏は出発まで目いっぱい探してくれるそうですが、そこで見つからなければ、3日間音音だけの孤独な作業が待っている。メンタル持つんかな。
えっくすでまるちゃんが行方不明になったことを呟いたら、たくさんの方からお祈りと応援のメッセージをいただきました。「飼っていた生き物がいなくなったけどしばらくして見つかった」話をしてくださる方もいて、本当に元気が出ました。あったけえよ。
で、そこでフォロワーさんに教えていただいたのがこちら。
#クサガメ #ミドリガメ #亀 #カメ #迷い亀 #迷子 #行方不明 #脱走 https://t.co/42CD8zYaXi
— ムッスリーナ (@Mussulina) 2020年7月30日
カメ捜索用のトラップ。カメが登れない深さの容器に水を張り、スロープをつけて簡単に入れるようにしたものです。水場を探しているカメが入ったら出られない、シンプルなつくり。ツイ主さんは、これをたくさん敷地内に設置し、カメさん行方不明から1週間後、みごとにこの罠にはいっていたそうな。
希望をかけて、彼氏に出発前にこれを作ってもらうようお願いしました。そこで用意されたのがこんな感じ。
こちらは全て100均材料。
こちらは、うじきちの日光浴桶を改造したもの。
計5個を、隣の庭含めた敷地の壁際に設置しました。
さて、彼氏はこのトラップを作って東北へ。音音も帰宅してから、夜の捜索作業を始めます。
本日の捜索作業は昨日の続きで、庭を隅から隅まで掘り起こすこと。結果、2時間半でここ全面掘り起こしました。
しかし、やはりいない。正直この作業であんまり見つかるとも思ってないけど、何かしてないと気が狂いそうだったんだ。
まあもし、万が一このまま見つからなければまるはどこかで冬眠することになるだろうから、掘って柔らかくした土があれば寝やすいだろう。
★捜索3日目
目が覚めるたびにまるちゃんがいなくて気が滅入る。来週月曜日までは異常な夏日が続くので、そこまでに見つからなかったらいよいよ冬眠ルートかな。
この日は朝から仕事。昨日仕掛けてもらった罠を見回って出勤。はい、いませんでしたとも。
仕事の合間に抜けてきて、ホムセンで材料を買い足し、罠を2個増やしました。
裏庭の前と、
表の壁沿いに。
ここまでくると、どうしても探せていないところは限られてきます。まず一つ、庭の排水溝。
ここ、普段あまり気にしてなかったのですが、蓋置く部分の縁が削れてきて、カメくらいなら入れる隙間が空いている。ここに入られてたら終わりです。とにかく塞いで、後から入れないようにしてはありますが……。
不幸中の幸いか、ずっと排水が流れているような場所じゃないので、横道に歩いて入って行っても溺れ死ぬことは少ないと思います。
いよいよここしか考えられないとなったら、近所の電気屋でチューブカメラを買ってこようと思います。
二つ目、裏庭。
ここだけ生えてる雑草をまだ片付けられておらず、純粋に探しが甘い場所。彼氏が帰ってくるまでの間に、ここは表の庭と同様くまなく掘り返してみようと思います。写真は掘り返した後。だいぶキレイになってます。
三つ目。正直これが一番怪しいと思うのですが、隣の空き家。
実は、我が家に隣接する家の一つに、軒先にお札の貼ってある怪しい空き家があります。が、どうやら空き家に以前住んでいた人が、せっまい庭に竹を植えたらしくて。何考えてんだマジで。
その住人が退去した後も竹は伸び続け、隣接する我々の家の庭からも勝手に生えてくるようになっていました。実に迷惑である。
その空き家は、管理会社がついているにも関わらずろくに管理されていないのです。伸び放題伸びた竹が、我が家との境界にある木の塀を突き破り、塀自体の老朽化もあって大穴が空いていました。
穴の位置は、カメの散歩ゾーンがある庭の端。普段カメたちはそのあたりまで歩いていかないし、一応カメが乗り越えられないような障壁はあるのですが。最近のまるちゃんなら登れると思う……。ばか。ほんとばか。なんでちゃんと塞いでおかなかったのか。
しかし、管理されてないとはいえよその家なので、探しに行くわけにいきません。土日なので管理会社に電話は繋がらない。
もはやほぼいないのを分かっていて、敷地内を探すしかない。罠に張ってる水を換えて、この日はもう休むことにしました。
★捜索4日目
彼氏もいない、まるもいない日曜日。今日が一番長いだろうな、と思うとぼちぼち発狂寸前。
とりあえず、夜中には彼氏が帰ってくるのでそれまで耐えるぞ。昨日できなかった、裏庭の捜索を進めます。
掘って掘って、全面10cm掘りましたが、やはりいません。というか、この家に前の住人がいた頃から石捨て場になってたみたいで、半分は石だらけでほとんど掘れなかった。
裏庭手前にある溝の底が落ち葉でフカフカになっており、冬眠にちょうど良さそうだったけど、掘ってみたらハズレ。
ついでに、例の排水溝の底にも泥が厚く溜まっていたので掘ってみた。やっぱりハズレ。
罠の水を換えて、隣の庭をくまなく見回って、もうあと大してできることがない。今日見つからなければ、最後に一番大きい庭を全面掘り返して、あとは待つだけになるでしょう。
隣の婆さんが「見つからないってことは生きてるってことですよ」と励ましてくれる。そうそう、きっとそう。ネットで出てくる事例でも、「帰ってこなかった」と「生きて見つかった」しか出てこない。「見つかったけど死んでた」はないのである。生きて見つかる場合は、最長30年後の例がある。でもそれじゃ帰ってこなかったのと何が違うのだろうと思ってしまう。
根詰めてやっても仕方ないので、残りの作業はぼちぼちやろう。ということで、とりあえず彼氏が帰ってくるのを待つことに。
23時ごろ、彼氏が帰ってきました。帰ってくるなり庭を全部見回って探してくれましたが、やはりいません。
彼氏「やっぱり隣の家が怪しい気がするから見に行ってくるわ……」
まじか。どうやら、壁の穴をくぐってお邪魔してくるつもりらしい。がっつり不法侵入だけどいいのか。
でも、やっぱりそこしかないなら仕方ない。月曜には大雨が降って気温が下がる予報なので、見つけるなら今日中です。ロストしたのは私なんだから私が入ればいいんだけど、いかんせん私は彼氏より横幅も尻もデカいので、どう考えても壁の穴に詰まって熊のプーさんになっちゃう。だめですよ、絶対ダメなのはわかってます。不法侵入は普通に犯罪です。
ただ今回だけはごめんなさい。長いこと荒廃して誰も住んでないから目を瞑ってもらえないだろうか。何か盗ったり壊したりするわけでもないから……。
というわけで行動の早い彼氏、早速壁の穴から隣に突入。数分後
「いたーーッッ!!!」
!!!?!!?!!?!!?!?
ワーーーーーやっぱりか!!!!!
いました、まるちゃん!!! よかったーーー!!!!
泥だらけだけど無傷です。四日間飲まず食わずだったろうに、まだ太ってます。ああああ〜〜〜〜〜ぁぁぁ…………
彼氏によると、ちょうど私が全面掘り返して探してた場所からちょうど壁板一枚隔てた空き家側に室外機があって、その後ろに挟まってたらしい。つまり実質、我々が探してた場所から数センチのところにずっといたということか。なんという……。
帰ってきたまるちゃんは、急遽ビタミン剤入りのお湯でぬるめの温浴。寂しかったのか、めちゃめちゃ人間の顔を見て犬みたいに寄ってきて、もう本当に申し訳なくてかわいそうだった。ついでに元気なウンチした。健康か。
夕飯の材料に若鶏のせせりを買ってあったので、ちょうどよかった。お腹空いてるだろう。ゆでて早速あげましょう。
こんなストレスがかかったら普通は1〜2週間拒食されても仕方がないのですが、
なんと、頭の大きさの肉を2切れペロリ。健康か!!!!!
さて、今回の反省点。
・外へ脱走する可能性があると分かっていながら、「数分おきに見ていれば大丈夫だろう」と高をくくっていたこと。カメの足が速いことは知っていたのに。愚の骨頂である。
・塀の穴を「これなら乗り越えられないだろう」と思ってちゃんと塞いでおかなかったこと。塀自体は隣のものかウチのものか微妙なので、勝手に修理できないとしても、モノを置いて塞ぐことくらいはできたはず。
・他にも、排水溝の縁の隙間など、入られたら困る場所は普段からしっかり塞いでおくこと。
そう、これは私の危機管理のゆるゆるさが招いた人災です。生き物が予想外の動きをすることは分かっていたはずなのに、本当に愚かでした。今後は絶対に同じことが起きないようにします。
脱走してしまったことをポストしたら「飼い主として無責任ですよね?」って叩かれるんじゃないかと思ってめちゃくちゃ怖かったんだけど、実際に投稿してみたらTLの皆様からはあったかい言葉ばかり返ってきて、心からありがたいと同時に、本当にご迷惑をおかけして申し訳ない気持ちになりました。アドバイスまでいただいて、私が悪いのにみんなやさしかった。
ひとえに投稿したのは、「彼氏の飼ってるイモリが脱走したことは記事にすんのに、自分のカメが脱走したらだんまりなんじゃおかしくね?」と思ったからなんですけど。むこうはちゃんと考えられる対策全部してもダメだった、という状況なので、一緒にすんなって話なんだよな。
反省点だらけで凹むけど、凹んでいる場合ではない。飼い主失格でも、まるとこげの飼い主は私しかいない。近所の人もTLの皆さんも協力してくれたのだから、二度とカメをこんな目に遭わせないように、飼い主頑張ります。
婆さんと娘さんには、菓子折り持ってお礼行かないとな。もっとも、「お陰様で庭がすごくキレイになりました!」ってめっちゃ喜んでらっしゃるけど。彼氏の功績である。
余談。
隣の空き家、我々が入居した時から謎のお札が吊るしてあって不気味だったんですが。彼氏が塀の穴から入った時に見たら、お札が千切れてその辺の竹に絡まってたらしい。
探してる間、空き家の中からは女の泣き声のようなものがずっと聞こえていたそうな。お札はちゃんと貼り直して戻ってきたそうです。ガチもんやないか。我が家もプチ曰く付きだけど、隣はやっぱりガチ曰く付きだった。まるちゃん、よくそんなところで4日も頑張ったね。ごめんね。
おかえりまるちゃん。
今回はここまでにします。
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次回もぜひ、よろしくお願いします。