のんのんのおうち大自然

カメと植物と生きものたち

水棲生物のいる家で殺菌剤をまくには

 

こんにちは、音音です。

 

梅雨が長いよ。長いよ梅雨が。毎日雨。晴れたら気温は30℃越え、五月晴れなんていう可愛いもんじゃない。

こんなの異常だヨォ〜……すげえな地球温暖化。どうなってるんだ? 地球温暖化がフェイクって言ってるやつ、全員日本で一年野宿したら考えが変わるぞ。

しかし、こう気候が極端だと、植物も病気になりやすくてかないませんねぇ。根腐れ、葉っぱの病気、細菌感染、ンンンンンンン………

主にうどん粉病に効く葉っぱの病気対策は、数回記事にしたことがあるのですが、今回は土から来る病気を治療していきたいと思います。

 

f:id:togimarufriends:20230417204350j:image

今回の患者はプミラ「サニーホワイト」ちゃん。斑入りのプミラです。ぱっと見、この時はまだ目立った病床はありません。ただよく見ると、ところどころ葉っぱに茶色いシミのような変色が。

私は「古くなった葉っぱかな」と思ってました。しかし何故か植物の病気を見分ける勘がスンゲェ彼氏、「これは多分オダマキの時と同じ病気だよ」と。

そういえば我が家の西洋オダマキは、去年植え替えた時に、葉っぱに白っぽい斑点ができる謎の病気に罹ったっけね。picturethisという神アプリを通して専門家の方に相談したところ、土からの最近感染ということでした。

その時は、殺菌剤を10日間毎日散布して治したんですよね。でも、水槽の生き物がいる家で殺菌剤を撒くのには、かなり気を遣います。結構大変だった。

だから、とりあえずギリギリまで殺菌剤は使わずにいきたい。ちょうど株も大きくなってきたところなので、まずは植え替えで対応してみようと思います。

では抜きまーす!!! ズボッ!!!

f:id:togimarufriends:20230417204354j:image

なかなか立派な根っこですね。一見元気なんだけどなぁ……


f:id:togimarufriends:20230417204358j:image

土は配合でいきましょう。水捌け重視で、赤玉土6:腐葉土4でいきます。土の栄養が多いと菌が増えやすいので、肥料は入れないでおきます。


f:id:togimarufriends:20230417204401j:image

鉢はやっぱり安心の駄温鉢5号。


f:id:togimarufriends:20230417204404j:image

鉢底石もたっぷりめに敷きます。


f:id:togimarufriends:20230417204411j:image

水をやって、

f:id:togimarufriends:20230417204418j:image

完成! これでしばらく様子を見ます。

数週間後……


f:id:togimarufriends:20230417204414j:image

うーーーん、ダメ。茶色い斑がどんどん広がって、葉がポロポロ落ちてきています。


f:id:togimarufriends:20230417204421j:image

でも、まだ新しい葉も出ている。まだ助かるかも。

神アプリpicturethisさんを通して、専門家の方に写真を送って相談したところ、要約「ウイルス病なので殺菌剤を10日に一回散布、葉に水がかかると病床が広がるので濡らさないように」とのこと。

しょーがねえ。そう言われちゃ、撒くしかないね殺菌剤。


f:id:togimarufriends:20230417204424j:image

じゃん! 我が家にある殺菌剤は「ダコニール1000」。

水で薄めて使うタイプの殺菌剤は、水に住む生き物への毒性が非常に高いです。微量で死にます。だから、水槽の生き物だらけの我が家で殺菌剤を撒くっていうのは、結構綱渡りなんですよね。

最近はようやく、何回か撒いて気をつけるポイントや安全な手順を固定化できてきました。自分用メモも兼ねて、殺菌剤を撒く時のポイントをまとめていきますよ。写真が少ないけど……
f:id:togimarufriends:20230417204428j:image

ホムセンで売ってる家庭用殺菌剤は、大体「ダコニール1000」か「ベンレート水和剤」です。

どちらも効果や毒性は同じくらいですが、成分が多少違います。同じ薬を撒き続けていると、薬に耐性のある菌が繁殖してしまう可能性があるので、連続して殺菌剤を使う時は、ダコニールとベンレートを交互に撒くことが推奨されているようです。

ただ、です。ダコニールは液状。ベンレートは粉状。薬剤を作る時、どちらがやりやすいかと言うと、圧っっっっ倒的に液状のダコニールが楽なんですよ。

同じ薬を使い続けていると耐性菌が発生しちゃう、というのはどの薬にも言える一般論ですが、リサーチの鬼こと彼氏によると、今のところダコニールの耐性菌が報告された形跡は見当たらないらしい。

だから、我が家はここしばらくダコニールを愛用してます。ベンレートは面倒くさくてやめました。嬉しいことに、ダコニールには1ml刻みの専用の計量カップがついている! これで、1000倍なら1Lから作れます。


f:id:togimarufriends:20230417204431j:image

さて、これを水で薄めて薬剤を作ります。濃すぎると植物の根に負担がかかり、薄すぎると湿気るだけで効果がない。

我が家は病気治療、球根の消毒などなど、基本1000倍で作ります。クリスマスローズの種をまいた時など、まいた種や小さな芽の消毒が必要な時は、やさしめに2000倍で。

というわけで、今回は1000倍で作っていきます。

ここで、薬剤を作って散布し終わるまでの注意点!

★水、殺菌剤、液肥重曹水等、使うものによって容器を分けること。一つのものに最低一つの容器を対応させる。

★鉢植えに散布する場合、散布する場所はいつも同じ。殺菌剤撒く用の場所を作る。できれば土の上で、人の行き来が少ない、ものの少ない場所。我が家では、家の裏にあるコンクリブロック塀に囲まれた1畳程度の隙間で撒いてる。

★薬を作ってから、薬剤を散布し終わって片付けるまでの動線を確保しておく。通るドアは開け放し、使う水道は出しっぱなし、動線上のものは全て退けて薬剤がかからないようにする。薬剤の散布が終わるまで、薬剤の容器、撒く植物と鉢、あとは必要最低限(蛇口の先等)以外のものに触らない。

★ゴム手袋、すぐ着替えられる服、水で洗える靴。今回のようにちょっと鉢に灌水するだけなら、風呂前に庭用のゴムサンダルでやれば、撒き終わった後に靴下ごと靴洗って、そのまま1日着てた服を洗濯機にぶち込んで、風呂に入って薬剤を流せるのだ!

★生き物の世話が完全に終わってからやること。殺菌剤をいじった後の手を、生き物の水に突っ込みたくはない。

★できれば雨の日の前にやる。鉢底から出て行った余計な殺菌剤が、雨で土の表面から流れていくようにするため。(今回は雨をかけられないので無理だが)その後植物の鉢も1週間ほど雨に晒し、他の植物と別に水やりしておけば、鉢や葉についた殺菌剤まで流れる。(あんまり展着しなくなっちゃうけど)

この日も、明日は昼から雨。水用の計量カップで1L計り、殺菌剤用のバケツに入れます。

ゴム手をして、計量カップで1ml測ったら、バケツに入った水に計量カップごとポイ!! 薬剤の原液には粘り気が多くて、ガシガシ擦らないと全部溶けないんですよ。計量カップについた薬剤が全部溶けるまで、バケツの水でよく洗う感じで溶かしていきます。

ところで、ベンレートもダコニールも、家庭用とはいえ一応は農薬。法令上、下水に直で流してはいけません。ゼロってのはムリだけど、できるだけ流さないように努力はしないと。だから、計量カップを洗うときも、薬剤をできるだけ隅々まで溶かしきってから洗うことにしてる。

f:id:togimarufriends:20230417204438j:image

厳重に計量カップを洗い、素手で触っても絶対もう水しかついてないよ! という状態にしてから、さあさっそく散布だ。

散布中の写真がないのはゴム手をしてるからです! ぴえん!


f:id:togimarufriends:20230417204445j:image

家の裏の隙間が、我が家の殺菌剤撒きスポットです。ちょっと無理矢理でも全部撒きます。

で、最初作った薬剤を撒き終わっても、原液が沈澱してるから容器の中に残るんですよ。これもまた下水に流せないので、テキトーな量の水を入れて薄め、もう一回灌水します。


f:id:togimarufriends:20230417204441j:image

タラノキも病気っぽいので、今薄めたやつをこいつにも分けてあげよう。大きな鉢は家の隙間に持って入れないので、庭の隅で撒くことにしてます。余った薬剤も、全部土に撒いちゃわないといかんのね。殺菌剤をまいた場所で万一にもカメを散歩させちゃわないように、撒きスポットはしっかり決めましょう!!

これを2〜3回繰り返し、沈澱した薬剤原液がなくなったら散布完了。お片付けに入ります。

 

まずゴム手をつけた状態で、プミラの鉢を回収し、他の植物やものと触れ合わない場所にしっかり隔離します。

我が家では、間違ってカメが入ってこない2階の廊下に、B4サイズくらいのダンボールを敷き、その上さらに鉢底皿に上げる。人間が通る時は鉢植えに触らないよう、ダンボールを踏まずに通る。

そんな感じで隔離すれば、とりあえず2階の廊下では怖くて金輪際カメを散歩させられない、という事態は防げます。プミラが治ったら、鉢底皿をしこたま洗い、ダンボールを捨てれば付着した薬剤が処理できるのだ!

今回は、プミラは雨に当てちゃいけないということなのでこんな面倒くさいことをしていますが、先述の通り雨に当てても問題ないなら、1週間ほど散布スポットに放置でOK。2回ほどザーッと雨に降られれば、残った薬剤も処理できるかなと思います。

さてプミラが隔離できたら、しっかり殺菌剤用バケツを洗います。とはいえ、残った薬剤は全部まいてしまってるので、さすがにもう排水溝の上で洗っちゃう。ゴム手つけた状態でよーく水で洗って、ゴム手を脱いでもっかい洗う。

f:id:togimarufriends:20230417204435j:image

ゴム手で触ったホースの口は、こんなふうに、水出しっぱなしにして殺菌剤用のバケツに沈めておけば安全に洗えます。水が溢れた状態でしばらく放置しておけば、ほぼ薬剤を取り除けるかな。

忘れてはならないのが、通った動線も水洗いすること。薬剤がついた心配がなくても、とりあえず撒けるところにはホースで水を撒く。

殺菌剤を散布した場所から、後ろ向きにホースで散水。最後に靴の裏を水でしこたま洗い流して終了〜〜〜〜〜!!!

 

f:id:togimarufriends:20230701022952j:image

さて1ヶ月後。あれから同じ手順で2回ほど殺菌剤を撒きました。悪くなってもいませんが、一度病気で葉っぱがほぼ落ちてしまったので、なかなか元に戻りませんねえ。

しかし、病床が広がらなくなってきたので、一度外に出して雨に当ててみます。本来は日光と湿気が好きな、東南アジアの植物。万一病床を広げないよう水は控えていましたが、彼には本来結構キツイと思うんですよ。

これで良くなるかな?

さらに2ヶ月後……

f:id:togimarufriends:20230701205825j:image

これがほぼ現在の姿。ご覧ください、かなり綺麗に治りました!!

気温が上がってきた途端、元気に新芽を出し始め、病床の残った葉もぽろっと落ちてピカピカに。今はもう、ずっと外で雨にも太陽にも好きなだけ当てています。

やっぱり、ウイルス感染には殺菌剤を撒けるとかなり心強い! 上手く付き合っていきたいもんです。

 

今回はここまでにします。

よろしければ、下のバナーをどれかポチッとしてください。

では、次回もぜひよろしくお願いします。

 

にほんブログ村 その他ペットブログへ

ガーデニング初心者ランキング