こんにちは、音音です。
ついにこの日が来たな、という感じです。先日の記事でとっておいた、しんみりした話をする時がやって来ました。
彼氏の飼っているカタツムリ、おでんちゃんが🌈虹の橋🌈を渡りました。5月5日夜のことです。
そういえば、おでんちゃんについては重大発表をしなきゃいけなかったんですよね。おでんちゃん、コハクオナジマイマイと紹介していましたが、実はクチベニマイマイだったことが判明しまして。
いやー、おかしいと思ったんですよ。コハクオナジマイマイはカラの直径が1.5cmくらい、寿命も1〜2年程度、のはずなんです。なのに、コハクオナジマイマイにしてはデカいし長生きだし。
その上、でんちゃんには困ったクセがありまして。どうしても水槽のフタに登って、逆さまに張り付きたがるんですよね。上りやすい流木やシダも入れてるのに、なぜかフタ。息苦しいのかな、この水槽……。かなりスカスカのフタなんだけど……。
調べ直してみたら、大きさや寿命からして、クチベニマイマイかもしれない。 クチベニマイマイは樹上性のカタツムリなので、高いところが好き。
なるほど、だから水槽のフタなのか。湿気も植物もあって、広すぎず、かなりいい環境だとは思うのですが……高いところが好きなら、横長の水槽ではなくもっと高さのあるケージにした方がいいかな?
ケージを引っ越せたら、おでんちゃんお引越し!! 実はクチベニマイマイだった!! というタイトルとともに楽しく発表するつもりだったのですが。
4月後半から、いつも通りフタに逆さに張り付くでんちゃん、カラの入り口から内臓が出てきてしまうようになりました。
本人はいたって元気で、動き回っているのですが……。余計に内臓が出てはいけないので、地面に降りててほしいのに、どうしてもフタの裏に登ってしまいます。
今までこんなことなかったのにな。ついにお年かな。調べてみると、内臓が出てしまった時の死因は乾燥らしい。ということは、いつもより湿気に気をつけてやれば、このままでも生きてくれるかな。どうにかして逆さに張り付かないレイアウトを考えなければ……
と思っているうちに、どんどんご飯食べなくなって、動かなくなってきました。
ご飯を食べなくなると、生き物はいよいよだよね。今のうちに、大好きなお風呂に入ろうね。
毎月恒例、水槽掃除と一緒にシャワーをします。
弱ってはいるはずなのに、すごく元気なんですよ。
ニョキニョキしています。
書きながら泣きそう。すごく元気です。
これが、5月の1日。大好きな紙やカメのエサもほとんど齧らないけど、まだツヤツヤしてる。
これは次の日だろうか? どんどん内臓が出てきて、くちゃくちゃになってほぼ動きません。フタにも登りません。
でも、逝ってしまったかな? と思って少し触ると、迷惑そうにツノを伸ばします。おかしいなー、カタツムリは嫌なことがあるとツノは引っ込めるはずなのになー。
糸みたいなうんちがお尻に詰まってたので、ピンセットで出してあげました。体の表面に分泌される粘液はシャビシャビで水のようです。ご飯の紙に染み込んでベチャベチャになってしまうので、結局最後のシャワーのあと、2回くらいシャワーしました。
この世に介護してもらってるカタツムリなんて、おでんちゃんくらいだよ。
4日、5日と音音が実家にスピード帰省しており、5日の昼までは生きていたと彼氏からの報告。
5日の夜、帰ってきて見ると……。カラから出ている身の部分が、少し茶色く変色している。そしてクサイ。貝が腐った臭い。
ついに寿命を迎えたようでした。
隣の水槽に住んでいるドジョウのひげ入道ちゃん。いつも水槽手前で腹踊りしてるのに、今日はおでんちゃんの水槽が見える奥の方で踊っています。何か思うところがあるのかね。
こういう時、他の生き物たちもいつもと違う行動をします。生き物たちは余計なことを考えないからか、こういうことには敏感です。
そういえばおでんちゃん、弱る直前くらいに、水槽に植わってるシダの根元でタマゴ産んでたんだよね。結局孵らなかったけど。それで弱ったのか、死期を感じてたのかはわかりません。
死んだ生き物をどうやって弔うかは、生き物飼いさんみんなの悩むところであります。
音音は子供の頃飼ってたインコが死んだ時、どうしたのか覚えていません。しかし最近は素晴らしいことに、犬猫はもちろん、ハムスターや鳥類、爬虫類両生類、果てはメダカまで、火葬して弔ってくれる業者があるのです。
音音家は、クサガメベビーのカメまるや、アカハライモリのきまちゃんが虹の橋を渡った時、ペット火葬さんにお願いして合同墓地に入れてもらいました。少し遠いですが、年に二回ほど手を合わせに行きます。ペット火葬happinessという業者さんです。いいところですよ。
しかし、さすがに無脊椎動物は火葬したら残る部位ないよなあ……。というか、他の生き物にしても、できるなら家で弔いたい気持ちもあったりして。
借家でなければ庭にお墓を作るのですが、そういうわけにもいきません。色々考えた結果……
鉢に埋めて、植物を植えることにしました。行きつけのホムセンに、かわいい形の鉢があったので購入。たぶんテラコッタ製かな?
花ごころ「山野草の土」と、
水もちを少し良くするため、腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
鉢の底に少し敷きました。ここで、おでんちゃんご出棺です。
カタツムリは死ぬ時カラに入るとか、カラが真ん中から黒くなってくるとか、ネットには色々書いてありましたが、おでんちゃんはカラから出て体を伸ばしたまま。色も白くてつるつるのご遺体です。
人間に慣れきって、最後の一年は触ると出てくる有様でしたからね。水槽のフタを開けておくとよく脱走を目論んでは、水槽の出口で「やっぱこっちのがええわ」とばかりにノソノソと中に戻っていく、おうち大好きおでんちゃん。
紙とにんじんグラッセとレプトミンしか食べないド偏食なのは困りましたが、それで何故こんなになるのか不思議なほど、体も大きくツヤも良く、毎日ニョキニョキ陽気なクチベニマイマイでした。
お別れして、土をかけて埋めました。
何の植物を植えようかはホムセンでかなり迷いましたが、このギボウシちゃんに決めました。
キジカクシ目キジカクシ科リュウゼツラン亜科の山菜、ギボウシ。日本に自生する種類で、ウルイ等の名前で売られている山菜は、このギボウシなのだとか。食べるとちょっとヌメっとします。カタツムリみたいね。
花もすごく綺麗だそうです。うちにいる植物では、キジカクシ科のオリヅルランが遠縁の仲間にあたります。
何でこれにしたかというと……多年草であまり大きく育たず、植え替えができるだけ少なくてすみ、根張りが浅くない植物を探して、ピンときたのがこれだった。以上。
でんちゃんの身は分解されたら酸性で、カラはアルカリ性だから、土の酸性度に反応して花の色が変わるアジサイはでんちゃん色の花が咲くかもよ? とか
でんちゃんは紙が好きだから、紙の原料になるミツマタやコウゾの苗がいい、とか
花言葉が「追憶」だからアスターがいい、とか色々考えましたが、結局飾り気のないギボウシになりました。
元気な根っこですね。
この子にしては少し広めの鉢です。
植わりました。いい感じ。植えてる間、ずっとシトシトと雨が降っていました。涙雨だ。
思えばカメまるの時も、きまちゃんの時も涙雨が降っていたね。
これから大雨になるようですが、根を定着させるためにしっかり水をやります。
完成。でんちゃんはここに眠りました。
思えば、でんちゃんがうちに来たのはちょうど2年前のゴールデンウィーク。近所の池へガサガサしに出かけた時、行きしにあった家の塀にくっついて、カサカサになっていたところを見つけて拾ってきたのです。
カラの様子からして、来た時点でおそらく2歳くらい。そこからちょうど2年飼ったので、推定4歳で天寿を全うしたことになります。
クチベニマイマイの平均寿命は3〜5年。カタツムリは冬眠も夏眠もします。おでんちゃんは他の生き物たちと一緒に温度管理された部屋で生活してたので、冬眠も夏眠もしていません。それで4年も生きたのですから、冬眠夏眠していたら8年くらい生きてたかもね。休眠している間、体内時計は止まりますからね。
病気や怪我が原因ではなく、我が家で初めて純粋に老いて死んだおでんちゃん。寂しいけど、よく生きたなあ……飼い切ったなあ……というのが、我々の気持ちです。幸せだったと信じたい。
カタツムリにここまでするとなると、そんなに? と思われる方が世の中の大半なのだろうけど、どんな生き物でも可愛がれば可愛いもの……。家族は家族。カブトムシが死んで真剣に悲しむ子供心は、いつまでも持っていたいものです。
そして、老いてはどんな生き物でも介護が要るんだな……というのは今回よく分かりました。だから、飼い切るってすごいことだよね。すげえよ彼氏。
ともあれ、おでんちゃんはギボウシの鉢になって、これからはいつでも手を合わせられます。家で弔うとこれが嬉しいね。
R.I.P. おでん 2021.5-2023.5
今回はここまでにします。
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では、次回もよろしくお願いします。